2009年 05月 22日
誰のためのアート? |
先日の下北沢アートミーティングに参加くださった方々、そしてプレゼンテーターの渡邉さん、本当にありがとうございました。たくさんの参加者に来ていただき、さまざまなご意見をいただきました。自分のオーガナイザー?としての力不足を痛感したけど、この先も勉強しながらがんばって良いミーティングにしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
そして、次回のアートミーティングの開催が決まりました。
日時:6月27日(土)15:00〜17:00(開場14:30)
会場:下北沢 TibetTibet (下北沢駅南口より徒歩5分 )お店のHPはこちら
〒155-0032 東京都世田谷区代沢 5-29-9ナイスビル2F
TEL O3-5433-1565
プレゼンテーター:ON Megumi Akiyoshi
東京芸術大学油画専攻卒業後、ニューヨークに渡りスクールオブビジュアルアーツ大学院ファインアート科修士課程修了。ニューヨークを拠点とし、インスタレーション、パフォーマンスと幅広く活動。
プレゼンテーションテーマなどの詳細は、またお知らせ致します。 たくさんのご参加お待ちしております。
参加ご希望の方は必ずご予約ください。(お名前、ご連絡先e-mail 、人数、をsho-y.comiのcontactよりお願い致します。)
下北沢アートミーティングmixiコミュニティーもよろしくお願い致します。
さて、今日はジャパンファンデーション(国際交流基金)が主催する、
日メコン交流年2009 調査報告 「誰のためのあーと?」 カンボジア、タイ、ベトナム、ミャンマー、ラオスの美術事情
というシンポジウムに参加しました。
プレゼンテーターは以下の通り
イーデン・コーキル(ジャパンタイムズ記者)
花田伸一(インディペンデント・キュレイター)
橋本 梓(国立国際美術館研究員)
日沼禎子(国際芸術センター青森学芸員)
窪田研二(インディペンデント・キュレイター)
黒田みのり(滋賀県立陶芸の森創作研修館担当者)
能勢陽子(豊田市美術館学芸員)
国際交流基金には、昨年の「the East and the East vol.2」で協賛金を出していただいたりとお世話になっています。
今回のシンポジウムでは、現地に調査に行った方々からの現地調査報告会で、以前展覧会で行ったミャンマーの報告もありました。その時にも感じた事だけど、国の管理下でのアート活動、発表の大変さや、それをバネにしたアーティストの強さ、意思を強く感じました。
日本にいると、誰でもお金を払えば展覧会ができるし、活動にしてもなんの規制もない。誰もがアーティストになれる環境にある。自分はアーティストを本業として、どうにかそれだけで活動して生きたいと思っているが、彼らの国での活動に費やす労力と意思を考えると、まだまだ自分は全力を出した事がないように思える。
また、自分はたまたま関係があってミャンマーで展覧会をやったり、日本で出会ったりなどしたこれらの国々のアーティストたちと友達になったり、作品を直したりとかして交流を深めて来ていたのだけど、今日の発表で再確認した事は、彼らはそれぞれの国ではその国の現代アートを話す際になくてはならないくらい有名なアーティストであるということ。というのは、なぜ自分のような日本での知名度が低いアーティストと、そのような代表的なアーティストがアーティスト同士としての友人関係を築くことができるのかということ。日本にいると、著名なアーティストとアーティスト同士としての友人関係を築く事はたまたま共通の友人がいたり、よほどの関係がないとなかなか友人関係にまで発展する事は少ない。どういう事かというと、単純にアーティスト人口が少ないというのもあるだろうが、彼らが海外に自分たちの活動の場を見ているという事。その上で、自分の国での活動をもっと有効にし、発展させようと言う気持ちがあるのではと思う。
日本は経済的にはとても発展しているが、本当のアートの発表場所というか方向性のようなものは持っていない。日本において大きな?展覧会やアートの場というのはアートフェアやオークションに偏っていてアーティストが発表をする場とは違う。文化に対する評価や、関心が低く、アートを商業としての方向からしか見る事ができない人が多いのではないだろうか。アーティストにしても、そこに目標を置いてしまっている人も少なくない。
大事な事でもあるかもしれないけど、根本的になにかずれてるような。
今日、窪田研二さんがおっしゃっていたコメントのなかで2つ、深く共感した事がある。ひとつは自由な活動を求めてむこうのアーティストが日本のニパフというパフォーマンスの展覧会に多く参加している。が、彼らは普段、絵画や彫刻などの作品、もしくはインスタレーションを行っている。日本に来てパフォーマンスやってるけど、本当の自分たちは違うんじゃないの?(海外に発表の場を求めるが故に、パフォーマンスをやっている。)
もうひとつは、海外での活動を個人規模というか個々の規模で行っているグループやアーティスト達が数多くいる、日本はもっとそういうところにも協賛したりしていってほしい。
海外、とくに発展途上国でのアートシーンの心配をする前に、まずは日本のアートシーンを考える必要もあるんじゃないかなと思った。日本においてのアートシーンが出来上がってないから上記のような問題が生じてくる。
アートシーンだけに限らず、日本人が目をつむって来た世界においての日本の立ち位置をいい加減にしっかり見直さなければいけないよな。関心がないのは政治が不透明だからとか言ってられない。
さぁて、俺どうする?
by sean-yosh
| 2009-05-22 01:56
| 下北沢アートミーティング